秋の星座解説

■タイトル

「秋の星座解説」

■内容

秋と言えば、芸術の秋、読書の秋、
そして食欲の秋。
明るい星の少ない秋の星空ですが、
目立つ星の並びを手がかりに、丁寧にたどっていくと、
案外簡単に星座を見つけることが出来ます。

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■主な仕様

ナレーション: 千葉真理(FMやまとパーソナリティ)
制作・著作: 株式会社リブラ HAKONIWA PROJECT
脚本・音編集・説明図: 高部哲也
星座・神話イラスト: 塚田洋子
編集: 福留政彦
CG: 藤井 昇


上映時間: 18分43秒
ご提供可能な形式: HAKONIWAシステム


<注>
当コンテンツは、HAKONIWAシステム(パソコンとビデオプロジェクター)を使って簡単に投影できます。
お手持ちのパソコンやプロジェクターで投影可能かどうか、お気軽にお問い合わせください。


詳細は (株)リブラ 鷲巣(わしず)まで。
TEL 046-272-6384 FAX 046-278-1161 E-mail:washiyk.rim.or.jp

「秋の星座解説」
秋の星座解説説明1 秋の星座解説説明2 秋の星座解説説明3
1. まず、秋の星座の案内役、ペガスス座から探してみましょう。ペガスス座の目印は、頭の上、高いところにある同じくらいの明るさの星四つが作る四角形、「ペガススの四辺形」。ペガスス座は、この四辺形を胴体に、右下の星から首を伸ばして、逆さまになっています。別名「秋の四辺形」とも呼ばれていて、秋の星座探しの出発点として、とても良い目印です。
2. 四辺形の右側の辺をずうっと下の方にのばしてみると、ぽつんと輝く明るい星に行き当たりました。みなみのうお座の「フォーマルハウ卜」。秋の星空でたったひとつの一等星です。フォーマルハウ卜から右の方に、葉っぱのような形に暗い星をつなげていくと、みなみのうお座の姿が見えてきます。ペガスス座同様、ひっくり返っていますが、どうしてかというとおなかがダボダボだから。
3. ペガススの四辺形のちょっと右下に、三ツ矢の形の星の並びを探して、ここに水瓶をおいて少年の姿を描くと…。みずがめ座になります。神話によると、神々の王ゼウスにさらわれて、お酒をお酌する役目を授かった美少年ガニメーデスの姿だとか。そのとばっちりを受けているのが、先ほどのみなみのうお座。「これはもったいない!」とばかりに口で受け止めたものの、すっかり酔っぱらってひっくり返っちゃった、というわけです。

秋の星座解説説明4 秋の星座解説説明5 秋の星座解説説明6
4. 四辺形の左の辺を下の方にたどってぶつかった星が、「デネブカイトス」、「くじらのしっぽ」という意昧の名前。ここには、その名の通り、大きなくじらの星座があります。でも、私たちが知っている鯨とは違う姿をしていますね。それもそのはず、このくじら座は、鯨といっても、古代エチオピアの海岸に現れては大暴れしたという化け鯨の姿なんです。
5. くじら座には、ちょっと変わった星があります。くじら座の心臓のあたりにあるのが、「ミラ・ふしぎなもの」という意味の名前で呼ばれる星。およそ330日かけて、2等星から10等星まで、ゆっくり明るさを変えていく「変光星」です。ミラが明るさを変えるのは、星が脈を打つように大きくなったり、小さくなったりするためだ、とわかっています。
6. 四辺形の左側の辺を北の方にのばしていくと、アルファベットのMの形に並んだ五つの星が見つかります。これはカシオペア座の目印。カシオペアは古代エチオピアの王妃様で、両手を高く掲げていすに座っています。なぜこんなポーズをしているかといえば、自分の娘の美しさを自慢するあまり、海の神ポセイドンの娘たちよりもかわいい、なんて口をすべらしたため、ポセイドンが怒って、化け鯨を差し向けたのでお手上げ、というわけです。

秋の星座解説説明7 秋の星座解説説明8 秋の星座解説説明9
7. 今度は、四辺形の右側の辺を北の方にのばしていきます。すると、ゆがんだ五角形の星の並びが見つかります。これはケフェウス座の目印。ケフェウスはカシオペアの夫で、エチオピアの王様。神のお告げによって、愛する娘アンドロメダを“いけにえ”にしなければならなかった、苦悩の王様です。
8. そのカシオペアとケフェウスの娘、アンドロメダを探してみましょう。四辺形の左上の星から、てんてんてんと並んだ星があるのが「アンドロメダ座」です。アンドロメダ座も、カシオペア同様、両腕を上げた格好をしていますね。しかもくさりでつながれているような…。大暴れする化け鯨を鎮めるために、“いけにえ”にされたときの姿なんです。
9. 今まさにアンドロメダが化け鯨の餌食になろうか、というそのとき、空飛ぶ天馬ペガススにまたがり、大きく剣を振り上げて王子ペルセウスが現れ、化け鯨を退治しました。剣を持つ手と反対の手に持っているのは、怪物メドゥーサの首。見た者すべてが、石になってしまうという恐ろしい化け物です。メドゥーサの首を突きつけられた化け鯨、石になり海に沈んでしまいました。

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10. この怪物メドゥーサのところには、「アルゴル〜悪魔の頭」という意味の星があります。神話に由来した名前ですが、実は、この星、名前同様、とても不気味な星なんです。三日に一度、明るさが3分の1くらいに暗くなってしまうのです。そう、アルゴルもくじら座のミラ同様、変光星の仲間。ただし、変光の原因はまったく違います。
11. アルゴルの場合は、明るい星の周りを暗い星が回る連星、と呼ばれる星。普段は、二つの星の明るさが合わさった明るさで見えていますが、暗い星が明るい星の前に来ると、ちょうど日食が起こったみたいに、明るい星からの光を遮ってしまうので、暗くなったように見えます。暗い星が後ろへ行ったときにも、ちょっとだけ暗くなるので、アルゴルの変光は、ミラのようになだらかではなくて、急激に起こります。
12. ペガススの四辺形を中心に、秋の代表的な星座をいくつかご紹介しました。秋の星空には、エチオピア王家にまつわる神話の登場人物がたくさん星座になっています。 星座を探すときに、この神話を思い出しながら探すと、またひと味違った星空散歩が出来るのではないでしょうか?

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